今の時代はスマートフォンやタブレットの地図アプリという心強い味方があるとはいえ、それでも旅先で道に迷う時は迷う。そんな時、頼りになるのは、やはり通りすがりの人。異国の地で道を尋ねるのには勇気がいるが、親切に教えてもらった時の感動は大きな思い出になるはずだ。

 中国メディア・今日頭条は8日、日本での滞在で最も印象に残ったことについて中国のネットユーザーの意見を紹介する記事を掲載した。そこでは、日本の子どもの礼儀正しさや自立心に触れたこと、落とし物が見つかったことなどとともに、道を尋ねた時の「感動体験」も複数紹介されていた。

 あるユーザーは「道を尋ねると、非常に熱心に辛抱強く対応してくれる」としたうえで、ある時中国人だと思ってチケットの買い方を中国語で聞いた相手が実は日本人だったというエピソードを紹介。少しばかり中国語を勉強しているという相手の日本人が、持っている限りの中国語能力を駆使して頑張って案内してくれたとし、「心が温かくなった」とその時の気持ちを伝えている。

 また、別のユーザーは、滞在先で夜になっても宿泊場所が決まらず、通りすがりのおばあちゃんに民宿がないか聞いてみたという。おばあちゃんは民宿探しを手伝ってくれたが、結局泊まれる場所は見つからなかった。すると「大丈夫かい、ウチに一晩泊まっていくかい」と心配してくれたとのことだ。実際このユーザーがお言葉に甘えておばあちゃんの家に1泊したかどうかは分からないが、その一言が旅先の心細さをどんなに和らげてくれたことだろうか。

 さらに、名古屋城の天守閣で遭遇した中国語案内ボランティアの老紳士との交流を紹介するユーザーもいた。この男性は、御年80歳ながらも午前は仕事をこなし、午後に案内ボランティアをしているという。中国語は定年退職後にシルバー大学で学んだのだとか。ユーザーは、「お茶をごちそうしてくれた。とても生き生きとしており、その気力には恐れ入った」と感想を綴った。

 通りすがりの人に道を尋ねるというのは、尋ねる側はもちろんのこと、尋ねられる側も緊張するものである。相手の話が理解できなかったら、うまく伝わらなかったら・・・と考えて立ち去りたい気持ちを抑え、持ち前のコミュニケーション力を最大限駆使して案内をする。悪戦苦闘しながらも何とか案内することができれば、気分も高揚するのだ。旅先で道を尋ねるという行為は、旅行者と現地人が心を通わせるうえで、最もシンプルで最も実用的な手段なのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)