11月7日は立冬、暦の上でついに冬がやってきた。前日の6日には北海道で記録的な大雪が降り、まさに冬の到来を感じる1日となった。いよいよ鍋物の湯気が恋しくなる時期である。だしのきいた汁に野菜や肉、魚介がたっぷりと入った鍋物は、日本の冬の食文化を代表する料理。ぐつぐつ煮える音を想像するだけで、食欲が湧きあがってくる。

 中国メディア・今日頭条は7日「どうしてますます多くの人が日本料理を好きになっているのか」とする記事を掲載した。記事は、日本料理が淡泊な味わいで知られており、食材本来の味をできる限り保つような調理が行われると紹介。食材の新鮮さに加え、盛り付けの芸術性も重んじられる、「色、香、味、器」の4つが調和した料理であり、四季の感覚が大切にされると説明した。

 そのうえで、大都市において日本料理を好む中国人が増えている理由について、「日本で留学したり働いたりした経験のある人が、日本在住時のグルメを懐かしむ」、「日本企業で働く上級管理職が、会社の文化により融け込もうとする」、「恋愛をしている若者が、日本式レストランのムードを好む」という3点から考察している。あくまでも筆者のイメージを基にした考察のようだが、3点目はなかなかおもしろい。

 一方で記事は、日本料理も実は、長い歴史と深みを持つ中華の飲食文化をベースに発展したものであるとの持論を展開。日本人は、あくまで自らの状況に基づいて中華の飲食文化を改良したに過ぎないのであると論じた。そして、生活習慣も地域も異なる日本の料理は、「われわれ中国人の体に合うか分からない。たまに食べるのはいいが、日常的に食べるのは体に良くないかもしれない」とし、「われわれは、やはりわが中華のグルメをたくさん食べようではないか」と呼びかけている。

 確かに、筆者の最後の論理には一理ある。現地の気候や風土に合わせて進化し続けてきた日本の料理を、環境が異なる中国で、中国人が毎日のように食べるというのは、やはり少々無理がある。それこそデートで行くなど、たまに食べる程度がいいのではないだろうか。一方、健康志向の高まりに伴って、日本料理の淡泊さ、素材を大切にする姿勢を現地の料理に取り込む試みは、あっていいかもしれない。そのような試みを繰り返す中で、今の中国人に合った新たな「中華の飲食文化」が見えてくるかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)