日本経済に対する「失われた20年」という言葉は中国でも広く知られている。経済成長を失った日本に対し、中国ではもはや見下したような論調も存在するのは事実だ。

 だが、中国メディアの和訊新聞はこのほど、日本が自らも唱える日本経済の衰退論を隠れ蓑に「日本は目立つことなく世界経済を支配している」と主張し、中国は日本経済衰退論に惑わされることなく自国製造業の強化に邁進すべきだと提言している。

 「目立つことなく世界経済を支配している」という記事の主張が意味するのは、1つは日本の海外に保有する資産であり、もう1つは世界の様々な製品に使用されている日本メーカーの部品だ。財務省によれば、日本の2015年末時点の対外純資産残高は339兆2630億円に達し、25年連続で世界1位となった。つまり、日本は国内だけでなく、国外でもしっかりと稼いでいるということだ。

 さらに記事は世界の様々な製品に日本メーカーの部品が多く使用されていることを「世界各国の企業が全力でブランドを構築しようと努力する一方で、なんと日本人は自らの部品に世界のブランドを着せてしまった」と表現。「ブランドそのものは日本のものでなくとも、日本メーカーはしっかりと利益を享受している」と指摘した。

 日本経済が「世界経済を支配している」という表現は若干の誇張があるが、「失われた20年」を経験しても日本が今なお世界経済に大きな影響力を持つのは事実だろう。近年の中国人は製造業よりも金融業を重視する傾向があるようで、米国や日本などの先進国は強い製造業を持っているのに対して中国の製造業は依然として強いとは言えない。記事は、「失われた20年」という日本の論調に惑わされることなく、中国は自国の製造業の強化という自らの課題に取り組むべきだと提言している。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)