経済的にも社会的にも中国は今、転換の時期を迎えている。それは、子どもの教育、親の子どもへの接し方という点においても現れており、新しい時代にふさわしい教育や親子の関係のあり方が模索されている。「一人っ子政策」時代の終焉も、その流れに拍車をかけたと言えそうだ。

 中国メディア・捜狐は26日、「子どもに対する接し方、日本人と中国人では何が違うのか」とする記事を掲載した。記事は「子どもは家族の未来であるだけでなく、国家の未来である」としたうえで、中国人の家庭観と日本人の家庭観の違いについて言及。「簡単に言えば、中国人は『親のものはすべて自分のもの』、日本人は『親のものは必ずしも自分のものとは限らない』ということだ」としている。

 そのうえで、中国では子どもに対して日常的に「パパやママが毎日がんばっているのは、みんなあなたのためなのよ」と言うことを紹介。この話を聞いた子どもは自然と「親のものは全部自分のもの」と考えるようになるとした。

 そして、実際に親は子どもが生まれてからすぐに様々な習い事をさせ、良い幼稚園や小学校に入れさせようとし、大学受験では大いに気をもみ、大卒後の職探しも手伝うのみならず、結婚相手まで探すと解説。結婚すれば子どものために家をプレゼントし、孫が生まれれば子どもに代わって孫を育てようとするとし、「親の一生は全て子どものため」となっていることに気づくのであると説明した。

 記事は、かくして親から全てのものを与えられた若者世代は「世界で最も幸福な世代」であるとともに、自ら努力することを経験してこなかった「彷徨える世代」でもあると評している。

 一方、日本の親も子どもが立派に成長することを望むものの、学歴を巡って他人と競争したり、結婚相手を探しにお見合い会に行ったり、結婚するからといって子どもに家を用意することなどしないと説明。自ら努力して物事を成しえること、自らの力で生活をすることを旨とし、そのための支援や見守りをするのが日本の親の考え方であることを伝えた。

 日本においても中国においても、子を思う親の気持ちに変わりはなく、かわいい子のために手助けをしてやりたいという思いは一緒だ。ただその「手助け」が、中国では往々にして目に見える形で示すのに対して、日本の親は目に見えない形での支援を良しとする傾向があるように思える。また、「大学を出すまでが親の務め」と考える日本に対し、中国では「子はいつまでも子」という観念が広く存在することにも注目すべきだ。いずれも、それぞれの社会で醸成されてきた「子を思う親の愛」の形なのである。簡単に是非や善悪で判断することは、難しい。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)