スマホ用ゲームアプリ「ポケモンGO」が日本で大きな騒動を巻き起こしてからはや1カ月。その熱狂は今台湾にも広がっている。先日台湾でダウンロードが可能になってから、各地の公園などではスマホを持った人が殺到、国外メディアに「世界終末の日のような光景」と評されるほどの光景が繰り広げられた。

 台湾メディア・中国時報電子版は23日、「ポケモンGO」のユーザーが殺到した台北市の公園に投棄された大量のゴミを、現地在住の日本人が片付けたとする記事を掲載した。記事は、同市の北投公園で頻繁にモンスターが出現することから大量の市民が公園に集結、周囲の交通に影響を及ぼしたほか、大量のゴミが公園内に散乱する状況となったと紹介した。

 そのうえで、台湾に15年住んでいるという日本人の中島健一さんが同公園のひどい状況を見て、元の美観を取り戻すべくゴミを拾う行動を起こしたと伝えた。さらに、応急用品を携帯し、モンスターを捕まえるのに夢中になっている市民が転倒したさいなどの手当ができるようにするという気遣いを見せたことも併せて報じた。

 記事は、中島さんは祖母が福島在住であり、東日本大震災の際に台湾から多くの支援を得たことに対して恩義を強く感じており、なんとかして恩に報いたいと考えていたと紹介。「遊ぶ人たちも袋を持って、ゴミを拾ってくれればいいなと思う」と語ったとした。

 そして、中島さんの行動に対して現地のネットユーザーからは感謝の言葉とともに「恥が日本にまで伝わってしまった」、「外国人のほうがわれわれよりも台湾を愛し、清潔を愛している。われわれが考えるべきことは何だ」など、マナーを守らない市民に反省を求める声も寄せられたことも紹介している。

 ゲーム自体が必ずしも悪いものではなく、その印象を悪くさせているのは、ゲームに夢中になりすぎて文字通り「前が見えなく」なってしまい、マナー違反やトラブルを引き起こす一部市民である。今回の騒動が、台湾において秩序や環境に対する意識を再確認させる機会になるだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)Dmytro Vietrov/123RF)