中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報(電子版)はこのほど、中国人は「琉球諸島」をいつの間にか「沖縄」もしくは「沖縄県」と呼ぶことに慣れてしまったが、これは琉球の主権が日本に帰属することを認めていることを暗示する呼び方であると主張したうえで、「琉球諸島を沖縄と呼ぶべきではない」と論じる記事を掲載した。

 記事は、琉球王国はもともと独立した存在だったとしながらも、その後日本によって占領されたと主張、「占領はごく最近のことである」とした。米国も長期にわたって日本の琉球に対する主権を認めず、沖縄という言葉の使用も認めなかったとして、1943年に開かれたカイロ会談では米国のフランクリン・ルーズベルト大統領が2度にわたって琉球の主権を中華民国に渡そうと提案したと指摘した。

 一方、1971年に米国は日本と「沖縄返還協定」を結び、琉球は日本によって管理されることになったと指摘しつつも、「注目すべきは、米国が日本に行政管轄権を渡しただけであり、主権の帰属は認めていない点だ」と主張した。

 さらに記事は、沖縄という名称は日本人が琉球諸島を占領した後につけた名称であり、正式名でもなければ伝統的な呼称でもないと主張。琉球諸島の立場は道理や法、歴史から見ても「現在もまだ定められていないと見るべきだ」と主張した。

 同記事では、沖縄の日本への帰属に疑問を投げかけているが、その背後には尖閣諸島(中国名:釣魚島)をめぐる対立があるのだろう。日本の行政区分では尖閣諸島は石垣市に属すが、沖縄が日本に帰属しないと主張することで、尖閣諸島も日本に帰属しないと主張する意図があるものと考えられる。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)