中国企業にはなくて日本企業にあるのは「イノベーション」だという。実際、2015年は世界でもっとも革新的な企業・機関を選出するトムソン・ロイターの「Top100 グローバル・イノベーター2015」で日本企業は40社も選ばれている。

 中国メディアの捜狐網はこのほど、「日本企業のイノベーションの背後にある3つの力とは?」と題して、40社もの日本企業がイノベーティブだと評価された理由を分析する記事を掲載した。

 記事はまず、日本企業の「科学技術革新の背後にある3つの見えない力」について、「良い社員教育、功利主義ではない社員、企業と社員が危機意識を共有すること」だと指摘。つまり、日本企業のイノベーションを支えているのは「優れた人材」であるとの見方だ。

 日本企業の「社員教育」について、記事は「社員の未来は企業の未来」ととらえ、学歴ではなく人を見て採用していると指摘。次いで新入社員に、膨大な時間と資金とエネルギーを費やして教育することで、企業と社員がともに成長すると分析した。一方の中国では人材の流動性が極めて高く、高給の仕事を求めて転職する人材は多い。

 次いで、「功利を求めない」点について、日本の雇用制度では社員は功利主義になることができないと指摘。一定の年数働いて一定のレベルに達したら自然と昇給の機会はやってくるうえ、日本の社員は非常に謙遜で、一人前になるまでには長年を要することを知っているとした。これは多くの中国人が目先の功利や高給を求めてすぐに転職するのとは大きく異なっていると言えるだろう。

 最後の「危機意識」については、企業への忠誠心とも関係があるという。何年も赤字が続くなか研究開発に大金を投じる日本企業を例に、社員と会社が共に危機に立ち向かい、新技術で新たな地位を獲得しようと奮闘していると説明。企業にそれほど大切にされていない中国の社員はそうは考えず、沈みそうな船から逃げる人もいると、日中の違いを指摘した。中国では「企業への忠誠心」という日本人の特徴が、イノベーション力につながっていると評価されていることが見て取れる。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)