中国メディアの中国新聞社によると、中国政府・外交部の王毅部長(外相)は4日、フィリピンが領土問題を巡って中国を相手に国際法廷に提訴したことは「1に不合法(不法)、2に不守信(信義を守らない)、3に不講理(理屈をわきまえない)」と批判した。

 全国人民代表大会(全人代)にともなう記者会見で、米国人記者が「フィリピンに有利な判決が出たの場合」について尋ねると、王部長は「あなたがそのような質問をする権利は十分に尊重しよう。ただし私は、いわゆる法廷判決について、あなたがそのような予断を持つことを、決して望まない」、「あなたは今、結果を知っているのですか?」と不快感をにじませた。

 王外相はさらに、2006年に国連海洋条約を締結した際、国際法廷の判決に従わないと宣言した国が、中国以外に30カ国以上存在し、同宣言が海洋条約298条が定めた権利だと主張。したがって、中国が法廷の判決を受け入れないのは、完全に合法的な行為だと論じた。

 また、東南アジア諸国連合(ASEAN)各国と中国が2002年い締結した「南シナ海行動宣言」でも、領土や海についての権利を巡る争いは「直接関係する主権国家による友好的協議と交渉を通じて、武力の行使や威嚇に頼ることなしに平和的な手段でその領土及び管轄権紛争を解決することに同意する」と定められていることから、フィリピンの提訴は、信義を守らず、理屈をわきまえないものだと批判した。

 なお、「南シナ海行動宣言」には、「紛争を複雑化し、エスカレートし、平和と安定に影響を与える活動――その中には現在住民が居住していない島、岩礁、砂州、小島やその他の個所への居住行為を止めることを含――の実施において自制する」との条文も盛り込まれている。

 中国は、南沙諸島で完了し、西沙諸島でも新たな大規模な埋め立てを進めているが、王外相はその点については触れなかった。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)