正月気分がすっかり抜け、2月が近づいてくると、スーパーやコンビニエンスストアなどでは節分に食べる恵方巻の予約を呼びかけるチラシやポスターが立ち並ぶ。今やクリスマスケーキと肩を並べる、いやそれ以上の販促合戦が繰り広げられているが、これがどうも中国の人たちには奇異に映るようだ。

 中国メディア・捜狐は27日、年明け早々から日本のコンビニエンスストアで大々的に展開されている恵方巻の販促活動について写真付きで紹介する記事を掲載した。記事では「恵方巻予約承り中」の張り紙が店の入口や窓、店内、さらにはトイレの中にまで大量掲示されている様子などを紹介。「節分が近づくにつれてこの宣伝方式はどんどんエスカレートしていく」と説明した。

 また、「交通安全」、「良縁成就」、「開運合格」、「厄除け祈願」、「商売繁盛」など、恵方巻を食べると期待できるというご利益の数々を天井から書初めの如く吊り下げている店内の写真に対して「食べるとご利益があるというけれど、こんなに多くのお願いはそもそも神社に行くレベルだろ」と突っ込みを入れている。

 さらに、子どもが見たら間違いなく泣きそうな面持ちの鬼が恵方巻を食べるモニュメントを展示する店、「レジでじゃんけんして勝ったらタダ」というむちゃくちゃな売り出し方をする店なども紹介。そのうえで、「日本人は何をするにも限界までやるんだな、としか言いようがない」と呆れたような調子で評した。

 最後に紹介された「じゃんけんして勝ったらタダ」というのは、数年前の節分のさいに日本のネット上で紹介されて物議をかもしたもののようである。それはさておき、巷のお店で見かける恵方巻の強力なプッシュぶりに対しては、日本人であってもいささか辟易してはいないだろうか。

 近ごろではパン屋やケーキ屋の「恵方ロール」も珍しくなくなった。のり巻きやロールケーキが好きな人にとっては嬉しい限りだが、そうでない人にとってはなんとなく腑に落ちないところがあるかもしれない。もはや、節分が伝統的な信仰や風習に基づく年中行事的な要素を逸脱した、単なる販促イベントのようにも思える。

 ちなみに、今年の「恵方」は南南東とのことである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)