中国メディアの中国日報は15日、日本貿易振興機構(JETRO)が行った「2015年度在アジア・オセアニア日系企業実態調査」の内容を紹介、中国進出日系企業の事業展開の方向性について伝えている。

 調査によれば、中国に進出している日系企業の今後1-2年の事業展開の方向性として「拡大」すると回答した企業は38.1%だった。これについて、記事は「過去17年間の最低値」と指摘、14年度調査時「拡大」と回答したのは46.5%、13年度は54.2%、12年度は52.3%だったため、ここ数年で明らかに減少傾向を示している

 記事は「売り上げの減少」、「コストの増加」、「成長性、潜在力の低さ」などが今回の調査における中国進出日系企業の悲観的な見方の主要な要因であると紹介している。コストには調達コストや人件費が含まれるが、賃金上昇が悲観的な見方の一因になっていることが分かる。

 12年度から14年度調査時も「コスト増加」は中国進出日系企業の悲観的な見方の主要な要因の1つだった。さらに「経営上の問題点」についても、12年度から15年度調査すべてにおいて「従業員の賃金上昇」が1位だった。中国の賃金上昇が投資活動にマイナス影響を及ぼしていることは明らかだ。

 しかし記事は楽観的な見方をする企業と悲観的な見方をする企業とにそれぞれ明確な特徴があると指摘。例えば製造業に携わる日系企業は比較的悲観的な見方を示しており、その中で今後1-2年の事業展開の方向性として「拡大」と回答したのはわずか34.9%だったとする一方、非製造業に携わる日系企業は比較的楽観的な見方を示しており、そのうち49.3%が「拡大」と回答したことを紹介した。

 この調査結果は中国の産業構造が変化してきており、第3次産業が拡大していることを示すともいえる。だが、日本の対中投資が近年、減少傾向にあることからも分かるとおり、中国国内における事業環境が日本企業にとって魅力が薄れてきていることも事実と言えよう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)