台湾(中華民国)次期総統に当選した民進党の蔡英文主席(党首)のフェイスブックに20日、大陸からの「攻撃」が殺到した。台湾独立を批判・非難する込みだ。民進党の楊家俍報道担当は同事態について「民主自由の台湾にようこそ」と表明。書き込みを削除する考えはないという。

 台湾メディアの聯合新聞網によると20日、大陸側の電子掲示板に、午後7時(日本時間同日午後8時)を指定して「フェイスブックに出征しよう」との書き込みが寄せられた。同時刻帯に蔡主席が、議長の中立化など国会改革の方向性を民主党内で協議していることを紹介する書き込みを掲載すると、3時間内に「台湾独立」を批判する書き込み約2万件が寄せられたという。

 ただし、台湾人と見られるユーザーも「反撃」。蔡主席を祝福する書き込みや、台湾独立に反対する書き込みへの反論を行った。蔡主席による上記書き込みに寄せられたコメントは日本時間21日午前9時半現在、5万件を超えた状態だ。

 「私は大陸人だよ! 一番、見るに堪えない汚い言葉で(台湾独立や蔡主席を)罵っているバカ者は、中国共産党がカネを払って雇っている奴らだ」という書き込みもある。

 台湾では中国側の「官民」の主張を、台湾では「民主や自由」が確保されていることを用いて、「さらりとかわす」ことがある。

 2013年には、馬英九総統の周辺で「中国大陸のテレビ番組を台湾で放送すべきだ」との主張が出た際、テレビなどを所管する政府部門・文化部の劉応台部長(当時)は、「台湾人の公民としての素養は十分に高い」、「大陸で制作された番組内容が台湾人の考え方に悪影響を及ぼす恐れはない」との考えを示した後、公平さを保つために「大陸の番組を台湾で放送するなら、台湾の番組も大陸で放送すべき」と主張した。

 台湾と違って大陸では、自由な情報発信ができず、台湾制作の番組放送は不可能であることを見越しての発言だった。


 なお、中国政府は国内のインターネットユーザーに対して、フェイスブックやツイッターなど国外発のサービスの利用ができないようネットワークを設定している。ただし中国には政府の規制を回避することができるサービスを有料提供する業者が相当数、存在する。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)