中国メディア・経済日報は15日、韓国経済が内需振興のために望んでいた原油価格下落が、かえって韓国経済にダメージを与えることになるとする分析が増えたと報じた。

 記事は、石油をすべて輸入に頼っている韓国にとって「原油価格の下落は生産コスト低減につながる」とし、家庭消費の活発化、内需振興のチャンスがうまれると説明。また、航空業や海運業も燃料コストが低下する恩恵を受けていると伝えた。

 その一方で、造船業ではかねてからの船舶の供給過剰状態に加え、原油価格下落に伴って海洋石油探査プロジェクトが減少したために「致命的な一撃」を受けていると紹介。造船業の業績悪化によって船舶用の鋼板ニーズが低下した鉄鋼業も打撃を受けたほか、中東など石油輸出国を主な市場としている韓国の建築業界にも悪影響が出ているとした。

 そして、「ますます多くの分析が、韓国経済全体から見て原油価格下落は『損』が『得』を上回るとしている」と紹介。また、原油価格下落よって韓国の輸出商品価格がすでに30%以上下がっているにもかかわらず、輸出量の伸びが非常に緩やかであることを指摘。その背景には世界経済の停滞が深刻なレベルになっていることがあると伝えた。

 造船業は韓国経済にとって重要な産業の1つだ。しかし、近年では日本や中国との激しい競争にさらされているほか、世界的な景気後退により受注量が減少。厳しい状況を強いられていたなかで、急激な原油価格下落はさらに追い打ちをかける要素となっているようだ。

 原油価格下落とウォンの対ドル安は、以前であれば韓国の輸出業にとって福音となるはずだった。しかし、世界的に不景気で物を買いたがらない状況では、輸出を増やそうにも増やせない。そして、景気好転ムードが薄いなかでは内需の拡大は難しいだろう。「損」が「得」をはるかに上回る可能性もありそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)