中国メディア・捜狐は7日、中国と日本の教育について制服の問題をクローズアップして比較し、「日本は子どもに自信を持たせ、われわれは知恵を絞ってコンプレックスを植え付ける」と論じた記事を掲載した。

 記事はまず、江蘇省南京市にある中学・高校で一昨年、制服を韓国風の美しいものに変更したさいのエピソードを紹介。喜ぶ生徒とは正反対に、保護者からは「制服が美し過ぎて、異性への好感を刺激し、早熟な恋愛を招く」との怒りの声が噴出、これに屈した学校側が元の「ダサい制服」に戻さざるを得なくなったと伝えた。

 一方、日本を訪れた際にきれいな制服で道を行く中高生の姿を発見、日本人に「こんな制服で、早熟な恋愛が心配にならないのか」と質問したところ怪訝そうな顔をされたと説明。これにより「中国人保護者の考えが、明らかに人としての軌道から外れていることをようやく気付いた」とした。

 そして、日本では生徒にきれいな制服を着せることによって「子どもに大きな自信を与え、コンプレックスを克服させるとともに審美眼を養わせる。そうすることで、品位があり、自分の命の質を重んじて趣味を持つ人間になれるのだ」と解説。一方で、コンプレックスが植え付けられる中国の子どもたちは「悲しい状況で暮らし、環境に抗う力に欠け、ネガティブな要素にとりわけ敏感になる」とし、それが「自暴自棄で退廃的な文化を形成する本質的な原因なのだ」と論じた。

 思春期を迎えた中高生が恋愛感情を抱くというのは人間の生理に基づくものであり、それを学業に支障をきたすとして「悪」と捉えるのは非科学的と言わざるを得ない。中国国内でも「早恋」がどうしていけないのか、といった疑問の声が出ている。

 大学生未満の未成年者による恋愛をタブー視する社会の風潮と切り離せないのは、一人っ子政策に関連した晩婚晩産奨励だ。思春期の自由な恋愛は早期の結婚、出産につながりかねない。そこで「学業が本分」という大義名分を掲げて中高生の恋愛を抑制させてきた。そう考えるのが自然だろう。

 記事が示した制服の話はいささか極端なようにも思える。きれいな制服を着れば自分に自信が持てて、ダサい制服だと自信が持てないという論理もいささか乱暴ではある。ただ、「きれいな制服=『早恋』」と短絡的にしか考えられない保護者の存在が、青少年の心身の健全な発育を阻害する可能性については大いに議論されるべきではないだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)