第5世代戦闘機の開発が世界各国で行われている。日本では「先進技術実証機(ATD-X)」が、中国では「殲-20(J-20)」の開発が進められている。中国では日本の先進技術実証機について、通称の「心神」という呼称が定着しているが、中国メディアの騰訊網は12月29日、「心神」は中国の殲-20にまったく及ばないとしながらも、「日本は心神を使って海老で鯛を釣ることに成功した」と論じている。

 記事はまず心神の細部に言及し、「どう見ても第5世代戦闘機の性能があるとは思えない」と分析している。心神のいくつかの部分にステルス機能がなく、またエンジンのパワーも足らず超音速飛行ができないと指摘、心神は搭載機器は最新鋭でも総合力では殲-20にまったく及ばない「4世代半」の戦闘機だとしている。

 しかし、日本の心神開発には真の目的があるとしている。真の目的は心神の実用化にあるのではなく、米国の第5世代戦闘機設計技術を掌握することだと主張した。

 戦闘機の開発には莫大な費用がかかり、特に「次世代型」と呼ばれる戦闘機の開発は一国の予算でまかないきれるものではない。例えばある分析では米国の第5世代戦闘機「F-35」は10カ国が出資する国際共同開発プログラムだった。こうした背景のもと、日本が第5世代戦闘機を「自主開発する力がある」ことを米国にアピールするなら米国は次世代戦闘機の共同開発パートナーとして日本を指名してくれる公算が高いという分析だ。

 事実、日本は米国のF-35を42機導入する予定だが、そのうち38機を日本国内で生産することを許された。これは非常に大きな事であり、ステルス技術を含む米国の第5世代戦闘機の設計技術を把握できることを意味する。ちなみに韓国もF-35を導入するが核心技術の移転は許可されていない。心神の自主開発にはこのように海老で鯛を釣る目的があったと記事は指摘している。

 F-35の日本国内での生産については、次世代戦闘機の共同開発パートナーとなり得る日本の技術力を底上げする狙いが米国にあるのかも知れない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Kevin Griffin/123RF.COM)