日本政府と韓国政府は12月28日、慰安婦問題について「最終的かつ不可逆的」に解決することで合意した。日韓関係の関係改善に期待が集まる一方で、中国や台湾でも日韓の合意は大きな注目が集まった。

 中国メディアの参考消息は12月30日、日韓の慰安婦問題における合意は米国の後押しがあったと伝える一方で、ロシアメディアの報道を引用し、「かつての植民地と宗主国の人びとの感情的なわだかまりを解消するのはそう簡単なことではない」と論じた。

 記事は、日本と韓国の関係が竹島問題(韓国名:独島)や慰安婦問題などによって近年大きく冷え込んでいたと伝え、ロシアの有識者の見解として「日本と韓国が沈痛な歴史問題をめぐって和解した背後には米国の後押しがあった」と指摘した。

 さらに、影響力の拡大が続く中国は米国にとって「目の上のたんこぶ」であり、日韓を和解させることで両国とともに反中国同盟を構築したい考えなのではないかと分析。日本と韓国は米国にとってアジアにおける重要な同盟国であり、日韓両国に軍事基地を置く米国にとって日韓の長期的ないがみ合いはマイナスの要素でしかなかったと論じた。

 一方で記事は、ソウルの国民大学で教鞭をとるロシア人教授の見解として「今回の合意は長期的かつ根本的に日韓関係を改善するものとはならない」と主張し、その理由として「反日は韓国社会の重要かつ本質的な特徴だからであり、反日はもはや韓国の民族主義を構成する1つの要素ですらあるため」と論じた。

 慰安婦問題に関する日韓の合意については、中国や韓国でも見方は分かれているようだ。特に韓国では元慰安婦に対する支援団体が反発しており、関係改善も一筋縄ではいかない様相を呈している。だが、これまで冷え切っていた関係が今回の合意で一気に蜜月期を迎えるなど不可能であり、合意を関係改善に向けた第一歩と捉えることが必要だろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)