岸田文雄外相と韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官が28日に慰安婦問題の「最終かつ不可逆」的な決着に向けて日韓外相会談を行う。同会談については中国でも大きな注目が集まっており、中国国営通信の新華社の報道を各メディアが転載しながら伝えている。一部メディアは日本は「カネ」で韓国の口を封じるとの懸念を示した。

 報道によれば、日本は慰安婦問題の「最終かつ不可逆」的な決着に向けて基金設立を提案する方針を示した。韓国側は同基金に対して20億円の拠出を求めているという。日本側が想定する金額ついては岸田、尹外相の交渉前の時点で明らかになっていないが、「1億円程度」の見方も出ている。そのため、中国では「日本は1億円で韓国の口を封じるつもりか」の論調も出た。

新華社は、日本は第2次世界対戦中、朝鮮半島で約20万人の女性を「強制的に従軍慰安婦とした」と主張したうえで、韓国は日本に謝罪と保証を求めていると伝える一方、日本側は1965年の日韓国交正常化の際に慰安婦問題は解決済みとしていることを紹介した。

 続けて、日本と韓国の間には慰安婦問題で「大きな隔たり」があるとし、朴槿恵(パク・クネ)大統領が13年2月に大統領に就任して以来、15年11月まで日韓首脳会談をずっと拒否していたのも慰安婦問題が原因だと論じた。

 さらに記事は、日本が慰安婦問題の「最終かつ不可逆」的な決着に向けて、1億円超の基金設立を提案していることに対し、「1995年に設立され、2007年に解散した女性のためのアジア平和国民基金を思い出させる」と主張。同基金も元慰安婦に対する補償が目的で運営されたとしながらも、「日本政府による”公的な色彩”が薄い基金であったため、金銭の受け取りを拒絶する被害者が続出した」などと報じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)