蒼南県は浙江省最南端の県だ。人口は約118万人。この蒼南県警察が最近「ありえない緊急通報の電話」を受けたという。同省メディアの浙江在線が伝えた。

 男性は21歳。仕事を探そうと雲南省からやって来た。泊まっていたのは安いホテルだ。夜になっても、やることがない。男性は、ひょんなことで手に入れた、けばけばしい色で印刷されたカードを思い出した。「特殊サービス」の女性を呼ぶ電話番号などが書かれていた。

 呼んでみようと思い始めた。携帯電話は持っている。ただ、相手の正体は分からない。自分の携帯電話でかけたら、後で面倒なことが起きるかもしれない。そこで、室内にある電話機を使うことにした。

 相手はすぐに出た。女性の声だった。「こちらは蒼南警察です。なにをお求めですか?」と、ゆっくりと話した。男性は「なんだ? まるで録音された声みたいだぞ」と思い、次に「警察? 何を言っているんだ」と思った。

 男性はあわただしく「女の子をよこしてくれ!」と言い、泊まっている宿の名と部屋番号を伝えた。伝え終わると、すぐに電話を切った。

 しばらくして、人がやって来た。女性ではなかった。男性警察官がどやどやとやって来た。男性に向い、「あなたのしようとしたのは、違法行為です」とまず宣言。男性はたっぷりと油を搾られた。最後に「今後は、絶対にしません」と誓って許してもらった。

 警察官は、男性の電話が警察署にかかった理由を調べた。すると同ホテルの「特殊な電話方式」が原因だったことが分かった。室内の電話機から、そのまま外部に電話ができないようになっていた。ただし、緊急事態を考慮して、110、120、119番だけには通じるようになっていた。ちなみに110番は犯罪発生時の警察官出動要請、119番は火災発生時の消防の出動、120番は救急車の出動要請だ。

 さらに、蒼南県では警察が一括して110、120、119番にかかってきた電話を受け、必要に応じて消防車や救急車の出動を要請する方法を取っている。男性が持っていたカードに書かれていた電話番号の一部に「119」という数字の列があったため、ホテルの機械がその部分だけの番号を識別して、警察につないだという。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)