国外を旅行で訪れる中国人が増えるにつれ、中国人旅行客によるマナーが問題視されるケースが増えている。日本でも中国人旅行者によるさまざまな“マナー違反”が取り沙汰されるが、北海道のコンビニエンスストアでは中国人旅行者が店員に対して暴力を振るったとする、マナーの域を超えた事件まで発生した。

 中国メディアの一財網は10日、韓国でも中国人旅行客のマナーが問題となっていることを伝え、中国人旅行客が買うつもりもないのに店内に入って商売の邪魔になっていることへの対処として、一部の自動車販売店が「旅行客は入店禁止」と中国語での注意書きを店頭に貼りだしたことを紹介した。

 一方で、韓国の同販売店に対し、中国国内では「差別と侮辱のニュアンスが強い要求だ」といった反発の声があがった。一財網の記者がこのほど、「旅行客は入店禁止」と張り紙を出した自動車販売店を実際に訪れてみたところ、同販売店はソウル市の中心部にあり、複数の観光地からも近いため中国人旅行客を乗せたバスが同販売店の向かいにたくさん停車していたと紹介。

 すでに「旅行客は入店禁止」という張り紙は撤去されていたとする一方で、販売店の関係者が、張り紙には「差別や侮辱の意味はなかった」と語ったことを紹介しつつも、同販売店で取り扱っている自動車ブランドは中国国内でも知名度の高いブランドであるため、中国人旅行客が販売店内に入って来るケースが多かったことを紹介。

 さらに、バスの集合時間まで店内で休んだり、騒いだり、タバコを吸ったりする中国人旅行客もいたことを伝え、店舗側としては「旅行客は入店禁止」という張り紙は、中国人旅行客によって正常な営業活動ができなくなっていたための措置だったと報じた。

 「旅行客は入店禁止」という張り紙に対し、中国で「差別と侮辱のニュアンスが強い」と反発の声があがったのは、かつて上海の租界に「中国人と犬は入るべからず」という立て札が掲げられたことと関係がありそうだ。中国人にとっては屈辱的な過去であり、それが張り紙によって思い起こさせられたとすれば、中国人の憤りも理解できないわけでもないが、それでも中国人旅行客のマナーなどで正常な営業活動ができなくなっていたとすれば、自動車販売店側にも同情の余地がある。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Zhang Yongxin/123RF.COM)