東南アジアにおける高速鉄道計画の受注をめぐって中国と日本が競うなか、英国においても受注競争が展開される見通しだ。

 中国の習近平国家主席は10月20日から4日間にわたって英国を公式訪問し、原発や高速鉄道分野で連携を深めることで合意した。

 英国の高速鉄道計画には日本のほか、フランスやドイツの企業も入札を行う見通しであることに対し、中国メディアの高鉄網は6日、「日仏独はいずれも高速鉄道分野における先駆者だ」と伝えている。後発組の中国は果たして英国の高速鉄道プロジェクトを受注できるのだろうか。

 記事は、中国の李克強首相が外遊のたびに、中国高速鉄道には「先進的な技術と高い安全性、さらにコストの安さという強みがある」と売り込みを行っていたことを紹介。さらに中国の鉄道関連メーカーの技術力について、ドイツのシーメンスやカナダのボンバルディア、さらには日本の川崎重工などが生産する鉄道と「遜色ない水準」にあり、「受注が絶えないことこそ技術力の高さの証明である」と主張した。

 また、安全性について「新幹線は営業開始から乗客の死亡事故が起きていない」としつつも、中国では2011年に高速鉄道の衝突事故が起きて多数の死傷者が出たことを指摘。それでも「中国高速鉄道は本来可能な速度より落として走行しているのだから安全だ」と主張した。

 高鉄網が主張した「速度を落として走行しているから安全」との主張には疑問がある。そもそも11年に起きた中国高速鉄道の衝突事故は速度が主原因で起きた事故とは伝えられていない。先行車両が落雷によって緊急停車していたところに後続車両が突っ込んだもので、これは運用管理が行き届いていなかったものではないだろうか。また、あたかも“独自技術”が強調されているようにも伝えられているが、日本やドイツなどから技術を学習し、ある程度の自主技術を付け加えたというのが実際のところである。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)