日本政府観光局(JNTO)が発表している訪日外客数の統計によれば、2015年1-9月に日本を訪れた中国人外客数は383万8100人に達し、前年同期比114.6%増に達した。

 日本では中国人旅行客による大量消費、いわゆる“爆買い”に大きな注目が集まりがちだが、実際に日本を訪れた中国人たちの目に映る日本とはどのようなもので、日本旅行を通じて何を見たり感じて、どのような印象を持ったのだろうか。

 中国国営通信の新華社は6日、日本を訪れた中国人旅行客による日本に対する印象を紹介する記事を掲載している。あくまでも一部の中国人の感想であり、すべての中国人旅行客に共通するものではないが、中国人が日本をどう見ているのか、今後のインバウンドの取り組みにおいて参考になるのではないだろうか。

 記事は、まず宿泊場所のホテルにおいて「世界的に展開しているホテルチェーンだったにもかかわらず、英語も中国語も話せないスタッフがいたのは驚いた」と伝え、日本人に比べて「中国人のほうが英語力が高そうだ」と論じた。一方で、日本人のスタッフは非常に真面目でサービスは周到、その仕事ぶりは熟練していたと高く評価した。

 また、日本という国について、都市部であろうと地方であろうと「建築物がある場所以外は緑に覆われていた」と伝え、地表がむき出しになっている土地や山が見られなかったと驚きを示している。中国と日本は気候が違うという理由もあるだろうが、記事は「日本は子々孫々のために自然を残しているのではないか」と考察している。

 そのほか、中国では今なお反日感情も根強く存在しているものの、実際に日本を訪れ、日本人と接した感想として「日本の大多数の人びとは平和を愛し、戦争などよりも安定した経済や良い暮らしを望んでいる」と紹介。また、日本の民間人は中国人に対して友好的だったと伝えた。

 中国では今なお歴史問題などを理由に、「日本人は残酷な民族である」などとする誤解が存在する。だが、旅行を通じて日本人と接し、日本の実際の姿を見ることでこうした誤解が解ければ日中の関係改善にもつながるだろう。中国人旅行客を対象としたインバウンドは経済的な側面ばかりがクローズアップされがちだが、こうした草の根的な交流が将来の日中友好につながるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Pramas Hirunsalee/123RF.COM)