中国メディア・法制晩報は4日、北京市内のコンビニエンスストアやスーパーで販売されている「豚肉白菜まん」について、材料の大部分に「まがいもの」が使用されていることが潜入取材で明らかになったとする記事を掲載した。

 記事は、問題の「肉のまがいもの」が大豆たんぱくを原料とする黄褐色の顆粒状のもので、温水に浸すと膨張してあたかも肉のような色合いになると紹介。実際の製造工程では、600個の肉まんを作るのに豚肉の餡1.4キログラムに対して、水でふやかして膨らんだ「まがいもの」が実に4.8キログラム混ぜ込まれていたと伝えた。

 味は本来のものと大差がなく、外観もよく見ないと違いが分からないほどで、作業員は「食べても誰も分からない。分かってたらとっくにクレームが出てるさ」と自信ありげに語ったという。

 記事によると、一部の肉まんのパッケージには製造者、生産日、品質保持期限に加え、材料に「大豆たんぱく」と明記されているが、包装にこれらの情報が記載されていない肉まんも売られていることを確認したという。法制晩報など中国メディアは、これらの「大豆たんぱく」を「にせ肉」と表現した。

 中国では肉まんの餡に段ボールを混ぜ込んだ「段ボール肉まん」が見つかり、世界的に衝撃を走らせたのは2007年のことだ。すでに8年が経過したが、中国国内の食品安全問題は依然として根本的な解決が見いだせず、食材の偽装、劣悪な環境での調理、期限切れ食品の使用、有害物質の混入などが後を絶たない状況だ。多くの中国メディアが「にせ肉」の表現を無批判に使ったことは、やや過剰な反応でもあるが、食の安全問題に対する中国人の焦燥を反映したものとも言える。

 今回クローズアップされた“にせ肉”は大豆由来の動物たんぱくであり、食品としてきちんと作られているならば食べても問題はないはずだ。つまり「段ボール肉まん」ほどの大きな問題とは言い難い。ただし、大半が「肉ではない」のにパッケージに原材料表記しないままに「肉まん/豚まん」と称して売るのは一種の「偽装」であり、消費者を欺く行為と言える。

 成分や消費期限、製造者といった必要な情報を食品にラベリングすることを「法律で決められているから仕方なし」にやるのではなく、「情報を明示することで消費者の信頼を得るのだ」と積極的に理解して、商品に対する評価を高めようとする業者が増えないかぎり、中国の「食の安全問題」にはなかなか光明が見えてこないと言わざるをえない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF。記事の内容とは関係ありません)