中国メディア・京華時報は29日、中国に本部を置く2つの国際開発金融機関・アジアインフラ投資銀行(AIIB)と新開発銀行(BRICS銀行)が「業務開始に向けて着々と準備を進めている」と報じた。

 記事は、新開発銀行のウラジーミル・ カズベコフ副総裁が28日に北京で「われわれは来年初頭に正式に業務を開始する」と語るとともに、来年4月には同銀行にとって最初のプロジェクトを立ち上げる目標を立てていることを明らかにしたと紹介。また、プロジェクトについて同副総裁が「クリーンエネルギー分野を望んでいる」としたこと、現時点でわずか20人あまりの職員を100人程度にまで拡大する計画であることを併せて伝えた。

 また、AIIBについてはワーキンググループの陳歓・副グループ長が「年末に開業、来年に営業開始というタイムスケジュール通りに進んでおり、各作業の進ちょくも順調だ」とコメントしたことを紹介。同銀行が「効率、清廉、環境にやさしい」をモットーとし、既存の国際機関の経験を生かした運営や組織作りを行うと説明したことを伝えた。また、同銀行が目指す投資分野について陳氏がエネルギー、交通、都市建設、物流などを挙げ、さらに将来的には「お金が稼げる教育、衛生などの分野を検討する」と語ったとした。

  記事はさらに、中国政府・財政部の鄭権・国際財政金融協力司副司長もAIIBの準備が順調に進んでいるとの見解を示すとともに、新開発銀行について「株主の一員として、ほかの株主とともに各業務がなるべく早く正しい軌道に乗るよう推し進めている」とコメントしたことを伝えた。

 アジアにおけるインフラ整備を目的にしたアジアインフラ投資銀行において、日本は出資の透明性に疑問があるなどするという観点から参加を見送った。また、アジアのインフラ整備を目的とする設立目的にはおいては、日米が主導するアジア開発銀行(ADB)と一部で業務が重複しているのではないかという見方をする声もあがっている。創設メンバーの参加申込期限後もしばらくは、中国メディアにおいても日本の参加に期待を寄せる論調が目立った。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)