中国メディアの参考消息網は5日、日本の海上自衛隊「あたご」型イージス艦と、「中華イージス」と呼ばれる自国の「052D」型駆逐艦の優劣を論じる記事を発表した。

 海上自衛隊や米海軍の装備では、「イージス艦」との用語をよく耳にする。米海軍が開発した防空システムである「イージス・システム」を搭載した艦艇のことだ。レーダーなどのセンサーコンピューターや通信による情報関連、攻撃のためのミサイルなどを連動させたシステムで、大量の兵器による攻撃を同時に受けた場合でも、脅威順に「合理的かつ極めて有効な防御」を可能とする。

 「イージス」とはギリシャ神話の女神アテナが持っていたとされる盾「アイギス」の英語読みだ。中国語では「イージス」が「神盾(シェンドゥン)」と訳されている。また、中国で開発されたイージス・システムに類似のシステムを搭載した軍艦は「中華神盾艦(中華イージス艦)」などと呼ばれている。052Dも、そのひとつだ。

 記事は052Dについて、多機能型のアクティブ・フェーズドアレイ・レーダーの「346型(龍眼)」とLバンド利用の「518型」対空捜索レーダを装備と説明。米ステルス戦闘機の「F-35」を探知できるとの見方もあるが、「今のところ証拠はない」、「弾道ミサイルに対応できるかどうかも不明」と解説した。

 一方で、「あたご」は「SPY-1D」対空レーダーはソフトウェアの更新で弾道ミサイルにも対応できるようになったとして「レーダー分野では、改良後の『あたご』の方が、明らかに上」とした。

 艦砲については双方の装備を比較した上で「中国の方が発射装置は多いが、有効性については不明。日本側は数は少ないがシステム性の能力は実証済み」と論じた。

 一方で、「052D」は61の垂直ミサイル発射口のすべてから、対艦ミサイルの発射が可能と説明。一方の「あたご」は、90式艦対艦誘導弾(対艦ミサイル)を8発搭載しているだけと指摘。さらに「あたごは政治的制約により、陸上を攻撃する巡航ミサイルを搭載できない」として「攻撃力では052Dが圧倒的に優勢」と主張した。

 「両艦が実際に対決した場合」としては、051Dは「自ら以外の1隻または2隻を防御すれば、(攻撃)能力は制限を受ける。しかし日本のあたごは、2隻を楽々と防御し、同時に中国側と戦うことができる」として、実戦で「『052D』は『あたご』にかなわない」との見方を示した。(編集担当:如月隼人)(写真は参考消息網の上記記事掲載頁キャプチャー)