中国メディアの澎湃新聞は1日、日本を訪れる中国人旅行客が過去最高を更新する見通しである一方で、「中国を訪れる日本人旅行客の数が日増しに減少している」ことを案じる記事を掲載した。

 日本政府観光局(JNTO)の統計によれば、2015年8月に日本を訪れた中国人外客数は59万1500人に達し、前年同月比133.1%増と大きな伸びを示した。さらに、15年1-8月の中国人外客数は前年同期比117%増の計334万7000人に達した。

 日本を訪れる外国人観光客のうち、国・地域別に見ると韓国や台湾、香港も大きく伸びているものの、それでも40-60%台の伸び幅にとどまっており、中国人外客数の117%の伸びがいかに大きいかがよく分かる。

 また、中国人旅行客による日本での消費は「爆買い」とも形容され、もはや説明も要らないほど認知を獲得した言葉となった。日中関係は決して良好ではないものの、日本を訪れる中国人旅行客に対しては日中関係による政治的な影響は「訪日客の数」、「日本滞在中における消費」の両面において現時点でほとんどないと言えよう。

 一方、中国メディアの澎湃新聞は「観光目的の渡航先として、日本人から見た中国の魅力が薄れている」と指摘し、日本で開催された旅行博覧会に参加した黒龍江省の旅行関係者の話として「日本人は古代中国の歴史などは好むようだが、現代の中国と中国人はあまり好きではないようだ」と分析。中国を訪れる日本人旅行客の「数」においては日中関係の政治的な影響も出ているとの見方を示した。

 さらに、日本の旅行関係者が「日本は近ごろ、中国および韓国と政治的に緊張した関係にあり、こうしたなかで日本人に中韓への旅行を売り込むのは非常に困難」と述べていることを指摘。また、政治的な緊張だけでなく、中国の深刻な大気汚染や食の安全問題は日本でも大きくクローズアップされたことで、日本人旅行客が中国を訪れることを避けている可能性があると伝えた。

 日本国外では「日本人はサイレントクレーマーだ」と言われることがある。日本人は中国で起きた反日デモのような行動はなかなか起こさないが、日本人消費者は政治面や中国の環境問題などに対し、「何も言わずに中国を敬遠し、離れて行ってしまった」ということなのかも知れない。(編集担当:村山健二)(写真はイメージ。「CNSPHOTO」提供)