中国メディアの金羊網は25日、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)が、ディーゼル車に排ガス規制を逃れるためのソフトウエアを搭載していた問題で、「中国の自動車業界は果たしてVWを批判する資格があるのだろうか」と疑問をなげかけた。

 記事は、VWの排ガス不正問題について「対象となった車の実際の走行時における窒素酸化物(NOx)排出量は基準値の最大40倍だった」などと紹介。さらに、VWは同問題によって最大180億ドル(約2兆1686億円)の制裁金が課される可能性があると伝えたほか、米国当局がVW以外の自動車メーカーも調査対象とする方針を示していると伝え、影響がさらに拡大する可能性があると報じた。

 続けて、同問題によってVWのブランドに傷がついたとしたほか、VWの株価も急落し、影響拡大を恐れた投資家たちによってほかの自動車メーカーの株価も下落したと伝えた。また、一部の専門家の話として、「ドイツ最大の自動車メーカーであるVWの排ガス不正問題は同業の自動車メーカーだけでなく、ドイツ経済ひいては欧州経済にとってもマイナス」となる可能性があることを指摘した。

 また記事は、米国で発覚した不正に対し、韓国やドイツでも調査が行われる見通しだと伝えつつ、世界最大の自動車市場である中国でも調査が行われるか大きな注目が集まっていると指摘。一方で、自動車産業の専門家の話として、「中国のディーゼル車メーカーの不正ぶりはVWの比じゃない」と伝え、「中国の自動車メーカーにはVWを批判する資格がないのが現実」と指摘した。

 さらに、同専門家が「VWは不正を認めただけすばらしい」との見方を示したことを紹介しつつ、中国の場合は「不正が発覚したとしても、誰を罰すれば良いのか分からないのが現実」と指摘した。また、その理由として、中国政府が定めた排ガス規制「国4」は今なお完全に施行されているとは言いがたい状況で、これまでの規制も実態は「形骸化」していたためと指摘した。

 そのほか記事は、自動車産業の関係者の話として「一部の中国メーカーもディーゼル車の排ガス基準値を不正に操作しているが、何らかの理由で調査・処分されていないだけの話」と伝え、中国国内で排ガス規制に対する違法行為について大規模な調査が行われれば「驚くべき結果が待っているだろう」と報じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)teddyleung/123RF.COM)