日本の2015年4-6月期の国内総生産(GDP)がマイナス成長となったためか、中国で安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」に対する批判が増えている。中国メディアの新京報は14日、「アベノミクスは何ら新しい政策ではなく、単に金融緩和とそれに付随する政策の総称に過ぎない」と主張し、アベノミクスでは日本は救われないと主張する記事を掲載した。

 記事は、日本にはアジアでもっとも古くから存在する市場経済があり、世界的に見ても勤勉な国民がいて、世界一流の企業も数多く存在するというのに、なぜ「失われた20年」に突入したのかと疑問を投げかけた。

 さらに、日本がバブル崩壊後に「失われた20年」に突入したのは「日本政府が財政出動と紙幣を印刷すれば経済を成長させることができると盲信している」ためだと主張。さらに、経済が発達した国で金融緩和を行えば「資源の配分」のバランスが崩れるとし、実際に日本では金融緩和を行ってもデフレ脱却に向けた物価はほとんど上昇していないと指摘した。

 また記事は、金融緩和によって経済が成長できると盲信していることが日本の過去20年における最大の過ちであると主張し、多くの構造改革を推進した小泉純一郎元首相ですらデフレ対策として日銀に金融緩和を何度も求めたと指摘。

 また、日本の最大の問題は高齢化と出生率の低さによる人口の減少だとし、需要が減少していくなかで物価が上昇するわけがないと主張。さらに、「日本は社会福祉の手厚い国だが、高齢者への福祉は特に手厚い」とし、高齢化に伴う社会保障費の負担増が若い世代を圧迫していると指摘し、「このような負担を抱えた若い世代がどうして子どもをたくさん産もうと考えるだろうか」と疑問を投げかけたうえで、日本経済に活力がないのは若い世代が「毎日生きるだけで精一杯で、気力を失い、疲れてしまっているためだ」と論じた。

 続けて記事は、欧米や中国、インドなどIT革命の成果を享受し、現在も成長を続けている国は「若い世代の国民が多い」という特徴があると指摘。IT革命が起きたタイミングは同じでありながら、日本からは世界に通用するグローバルなIT企業が輩出されなかったとし、「これは若い世代が少なく、若い世代に重い負担がのしかかっていること」と決して無関係ではないと主張したうえで、日本が「失われた20年」に突入したのは、若い世代に活力がなく、経済成長の機会を掴み損ねたことも一因だと論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)