中国メディアの参考消息は30日、香港メディアの報道を引用し、19歳のある中国人学生を例に「若い世代の中国人の日本に対する感情は複雑だ」と伝える記事を掲載した。

 記事は、19歳のある中国人学生が3年前に日本を訪れた際、「大声で騒がないでください」と中国語で書かれた張り紙を目にして「驚くと同時にバツの悪い気持ちになった」と語ったことを紹介。さらに、同中国人は日本を訪れる前、「過去の戦争と、中国が日本より発展が遅れていることを理由に、日本人は中国人を見下しているに違いない」と思っていたとする一方、実際に日本を訪れてみると「大半の日本人は非常に善良だった」と述べたことを伝えた。

 続けて、同中国人学生は「家庭の状況から日本に対して矛盾した感情を抱いている」と伝え、中国人学生の母親は過去の戦争を理由に日本を今なお嫌っているとする一方で、貿易業務に従事する父親は日本との付き合いも多く、考え方もひらけていると紹介した。

 また、中国人学生の母親が日本を嫌う理由は「旧日本軍に肉親を殺されたため」であり、「南京で中国人が大量に殺害されたため」であるとするも、中国人学生自身は「歴史は歴史、現在は現在」であり、過去の憎しみを現代の日本人に当てはめるのは適当ではないと考えていると紹介した。

 続けて記事は、現代の中国には同学生のような考えを持つ若年層が増えていると伝え、「国としては中国は今なお戦争の“傷”を癒やすことができていないものの、豊かになりつつある中国人は日本製品を崇拝している」と紹介。一方で、過去の侵略に対する謝罪が不十分であると憤りを見せる中国人も少なくないことを紹介した。

 また、同学生は「多くの中国人と同様に、日本人の礼儀正しさ、環境への関心の高さ、日本製品の品質の高さ、日本の国民に対する福祉の充実ぶり」を認めていると伝える一方、中国人の若い世代が現代の日本を認めつつも、過去の歴史からも完全に脱却できていない様子を伝えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Visarute Angkatavanich/123RF.COM)