中国メディアの参考消息は12日、香港メディアや韓国メディアの報道を引用し、中国の遼東半島と山東半島の間にある海域である渤海は「ゴミが堆積し、すでに死の海となっている」と伝え、韓国は「渤海の汚染が韓国の西側の海域に及ぶことを懸念している」と報じた。

 記事は、中国の渤海湾付近において亜鉛の生産工場があることなどから、「渤海では海洋生物が死滅し、死の海になっている」と伝え、中国東部の57の河川から年間で28万トンの排水と70万トンの固形廃棄物が渤海湾に流入していると伝えた。

 続けて、渤海湾内の各港湾や天津市や河北省、遼寧省、山東省の工業プロジェクトの増加が「海洋汚染を深刻化させている」と伝え、山東省の製紙工場や遼寧省の亜鉛生産工場がある周辺海域ではすでに「海洋生物が死滅している」と伝えた。

 さらに、渤海湾内の汚染によって漁獲量も激減しているとし、「かつては年3万トンだった漁獲量は現在、1000-3000トンまで落ち込んでいる」と論じた。渤海湾はかつては海産物資源の豊富な海域だったが、中国で改革開放が実施されてからの30年で「死の海になってしまった」と論じた。

 また記事は、渤海湾におけるもう1つの問題は「海洋汚染事故が頻発していることだ」と指摘し、2011年には中国最大の海底油田で大規模な原油流出事故が起きたことを紹介。当時の事故ではソウル市の面積の1.4倍に当たる海域が原油で汚染されたとし、「中国では今なお海洋汚染を防止するための法整備がなされていないのが現状だ」と論じた。

 続けて、韓国は渤海湾の汚染に対し、韓国の西側の海域にあたる黄海にも影響が出ることを懸念していると伝えたほか、中国の漁船が黄海に侵入し、違法操業を行っているのも「渤海湾で魚が捕れなくなったことと関係しているのではないか」と論じた。(編集担当:村山健二)(写真は参考消息の12日付報道の画面キャプチャ)