韓国・朴槿恵(パク・クネ)大統領の妹、朴槿令(パク・クンリョン)が30日、「靖国神社参拝を批判するのは内政干渉」などと発言。さらに、日本に謝罪を求め続けることを不当とし、慰安婦問題についても、日本に要求すべきでないと主張した。中国メディアも同発言を伝えたが、同発言が韓国内で猛反発を受けたことを強調した。

 同発言については、人民日報系の環球網が記事を配信し、新華社系の新華網なども転載した。

 記事はまず、「朴大統領の立場は明確」として、「日本に対して慰安婦問題を含め、歴史問題で心からの謝罪を要求している」と紹介。その上で、不倶戴天の関係である妹の槿令氏が、「突然の奇言」と評した。

 槿令氏の発言内容については「日本での靖国神社参拝は、子孫が先祖を祭るのであり、韓国が異議を唱えるのは日本に対する内政干渉」、「全斗煥(チョン・ドゥファン)大統領が訪日した際、首相より地位がずっと高い天皇が自ら、過去の植民地統治に対して謝った。日本は首相が代わるたびに、同じように謝罪せねばならないのか」と紹介。

 さらに、「日本は韓国の製鉄所建設も援助してくれた。韓国の経済躍進に相当に大きな役割を果たした。韓国が被害者意識の主張をするだけなのは、国益の助けにならない」、「慰安婦などの被害者に対しては、韓国国民が自国内で、しっかりと面倒をみるべきだ」と伝えた。

 記事は、槿令氏の発言について自らは具体的に論評せず、「韓国のネット民が声をそろえて非難した」と論評。ネットへの書き込みとして「国家反逆罪に相当だ」、「往時に金九氏が韓国の初代大統領になっていたら、韓国は中国と同様に国内の親日派を一掃していただろう。今に至っても、でたらめを言う者がいることを、容認できようか」などを紹介した。

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◆解説◆
 金九(キム・グ)は朝鮮の独立運動家。中国国民党の支援を受け、中国国内で活動した。日本の敗戦後は韓国に戻り、大韓民国臨時政府の主席などを務めた。政治路線の主導権争いで政敵暗殺の疑いがもたれている。韓国初代大統領に就任した李承晩とも対立し、1949年に暗殺された。

 独立運動を本格的に始める前の1896年に、日本人を殺害して金品を奪った。強盗殺人犯として死刑判決を受けたが、特赦で減刑され、さらに脱獄した。強盗殺人事件の被害者は一般の商人だったが、後に日本陸軍中尉と喧伝した。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)