中国メディア・新華網は24日、抗日戦争で中国が「偉大な勝利」を収める一方で、その代価としておびただしい損失を招いた原因を分析する記事を掲載した。

 記事は、抗日戦争によって中国の国民が大きな苦痛を受けるとともに、計り知れないほどの物的損失が出たと説明。「歴史をまとめ、深く認識することで初めて似たような惨劇の再発を防ぐことができる」とし、抗日戦争で大きな犠牲を生んだ原因を5点挙げた。

 1点目は、国のアイデンティティが失われ、内戦が絶えなかった点。抗日戦争勃発当時、中国は名目上は統一国家だったものの、実際は地方軍閥など各種勢力が存在する分裂状態だったと指摘。これにより、限られた財力や軍事力を統一的に用いることができなかったとした。

 2点目は、国力が弱く、国民が貧しく、教育が遅れていたこと。とくに教育の立ち遅れが大きく響いたとし、抗日戦争時に外国から購入した武器装備が性能面では日本の装備と同等もしくはそれ以上のものであったにもかかわらず、軍隊の教育レベルが低かったためにこれらの装備を十分に使いこなせなかったと評した。また、当時の中国では非識字率が50%を超えていたと紹介。相手である日本に大きく水をあけられていたとした。

 3点目は、国防に向けた取り組みが弱く、軍事的な考え方という点でも立ち遅れていたこと。戦前から「日中開戦は避けられない」との議論が出ていたにもかかわらず、日本を想定した国防体制づくりが「哀れなほど不十分」だったとした。さらに、戦争勃発後には第1次世界大戦式の受動的な防御作戦を展開、時代遅れの概念で強敵と対峙したことで、大きな損害を生んだと論じた。

 4点目は、外交姿勢が軟弱で外国からの支援に依存していたこと。いわゆる「15年戦争」の前半である、満州事変から日中戦争開戦までは国民党政府が妥協と譲歩を連発、地方に抵抗しないよう命じてすらいたと説明し、「この姿勢が侵略者の気勢や、中国を飲み込まんとする狂った妄想を助長させた」とした。さらに、日中戦争開戦後になると今度は外国からの支援に依存する状態となり、戦後の国際的な利益分配、国家のイメージに重大な影響を及ぼしたと解説した。

 そして5点目に挙げたのは、野蛮な外敵に加え、「売国奴」が多かったことだ。日本の侵略者を「人類史上もっとも野蛮な侵略者」と評する一方で「われわれのなかにも原因があった」とし、戦場における売国奴、ニセ軍隊の数が日本の占領軍を上回ってさえいたと指摘した。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)