中国の大手ポータルサイト「新浪網」は21日と23日、交渉が難航していたロシア製戦闘機「Su-35」の中国への売却の交渉が7月下旬までにまとまった状況を解説する記事を発表した。中国側がリバースエンジニアリングを試みた場合には「巨額の違約金」が科せられることが契約に盛り込まれたという。

 ロシア側が「違約金」にこだわったのは、中国に「前科」があるためだ。中国は1999年、ロシアと戦闘機「Su-27」の輸入契約を結んだ。その後、ライセンス生産も認められ、「J-11(J-11A)」として製造した。ところが中国はその後、ロシア側の同意を得ずに「J-11B」、「J-11D」、「J-15」などの派生機種を次々に“自主開発”した。

 今回の契約でロシア側は契約書に、契約の中途放棄やリバースエンジニアリングで新機種開発を試みた場合に、「巨額の違約金」を支払う条項を入れることを強く主張し、中国側も最終的に受け入れたという。金額は明らかにされていない。

 購入機数については、中国側は24機を主張し、ロシア側は48機を主張した。結局、中国側の主張が通り、24機で決着した。

 Su-27の契約交渉時に比べ、中国側は「極めて強気」の姿勢で臨んだという。新浪網は、「J-20」を開発中であることが背景と分析。中国にとってSu-35はJ-20登場までの「つなぎ」に過ぎず、「どうしても必要な機体」ではないという。

 ただし、J-20の開発には「大きなネック」がある。エンジンだ。中国はJ-20への搭載を念頭に「WS-15(渦扇-15)」を開発中だが、難航しているとみられる。Su-35に搭載されるロシア製エンジン「Al-41F1S(117S)」はJ-20にも適しているとされるが、ロシアはエンジン単体での輸出を拒絶している。

 同エンジンを製造するロシア統一エンジン製造会社のマサロフ社長は、中国に無許可コピーの技術力はないとの考えを示した。

 新浪網は、「Al-41F1S」をコピーする価値のないエンジンと主張。コピーするにも長い時間が必要であり、自国の「WS-15」は米国のF-35に搭載される最新式エンジンの「プラット・アンド・ホイットニー F135」に迫る性能を持つので、「中国は遅れたエンジンをコピーする必要はない」と論じた。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:(C)Igor Dolgov/123RF.COM)