台湾と沖縄の継続的な交流と協力関係を目指すイベント、「島嶼(トウショウ)音楽フェスティバル」(島嶼音樂季/H.O.T. Islands Music Festival)が6月1日にスタート。伝統工芸体験や台湾と沖縄の共通点を探るカンファレンス、ワークショップにコンサートなど多彩なプログラムが沖縄県内で行なわれ、7日まで開催中だ。

 2014年に台湾で始まった本イベントの英語タイトル「H(花蓮)O(沖縄)T(台東)」は3地区を表し、隔年で沖縄と交互に実施すべく長期的な計画を掲げているという。今年度の初日にあたる1日には、沖縄に到着した台湾のミュージシャンら15名と歓迎する沖縄の関係者が記者会見を行った。

 台湾側を代表し李吉崇氏(国立台東生活美学館 館長)は、「1000年以上の歴史を誇る黒潮経済圏の中で、環境や文化が近い日本の中の沖縄と台湾の中の台東・花蓮地区が交流し、文化の革新を起こしたい」と意気込み、音楽交流をきっかけに様々な分野へ拡大したいと展望を語った。受け入れ側の国頭村と読谷村からも、台湾との新しい形の交流イベントに期待し、準備を整えているなど報告があった。

 また伝統文化の継承について質問された台東・都蘭地区出身のアミ族アーティスト、舒米恩(Suming/スミン)が「若い世代に学んでもらう機会を作っています。先輩たちが若者に文化を教える風潮が生まれ、都会から戻って来る動きもあります。先住民ではなくても文化を学ぶ人々もいます。教えてくれる先輩たちがすでにいなくなってしまった地区もあり、文化継承は時間をかけなければ実行出来ないことではありますが、力を合わせ頑張っていきましょう!」と、現状を語ると共に励まし合った。スミンを筆頭に出席したミュージシャンによる曲披露もあり、沖縄と花蓮・台東の文化と人々が結ばれる高らかな宣言のように聞こえた。

 最終日の7日には、沖縄の人気サルサバンド「カチンバ」プロデュースによる打ち上げとも言える協力公演、ワールド・フェス「アジルー~EAST ASIAN ROOTS TRIP~」が南城市ガンガラーの谷にて行われる。カチンバはもちろんのこと、Sakishima Meeting(新良幸人X下地勇)、フィリピンからパラワン族のMitu’s Tribe、台湾からは先住民アーティストのアミ族・舒米恩(Suming/スミン)・アミ族の阿努(Anu)・パイワン族の達卡鬧(ダカナオ)、タオ族の滿棒(マンボウ)が出演。音楽とパフォーマンスを通して民族のルーツと融合が楽しめる、ホットなコンサートになりそうだ。(取材・文責:饒波貴子)(写真は筆者撮影)