韓国メディアの国民日報は4日、「道に迷った韓国外交」というタイトルで記事を掲載し、現在の韓国における、南北関係(韓国と北朝鮮関係)と日韓関係の外交安保戦略に対し、国内から批判などが挙がっていると報じた。

 記事によると、韓国政府は今まで「南北関係」と「日韓関係」において、信頼を築くために積極的な試みはしていなかったと指摘。北朝鮮や日本が、韓国に対し、対話などをしようと呼びかけても、韓国政府は「今会っても実質的な対話はできない」と拒んできたと伝えた。

 実際、韓国と北朝鮮の間では2013年、韓国と北朝鮮の経済協力の象徴である開城工業団地の閉鎖事態が起きた当時、北朝鮮がこれらの問題を含め、両国間の高官級の対話を提案した。しかし、予定されていた会談は、双方が代表者のレベルをめぐって折り合わずに中止となった件で、韓国政府の見解が「格が合わない」であったとし、パク・クネ大統領が「対話はお互いに格が合わなければならない」と発言すると青瓦台(韓国の大統領府)と統一部は、他の手立てを探すこともしなかったことから、それ以降、南北関係は、イ・ミョンパク前大統領政権時代と同じように、冷えきった関係となってしまったと伝えた。

 続けて記事は、日韓関係においても南北関係と同じだと指摘。安倍首相が数回に渡り、外交ルートを通し、日韓首脳会談を提案してきた。しかし、韓国政府の答えは「過去の歴史の反省なしに関係の正常化はない」と拒んできたことが、むしろ、南北関係と日韓関係の改善において、韓国が主導権を握ろうとしようとしていたどころか、北朝鮮および日本との「手を離してしまったのではないか」と論じた。

 また記事は、このような現在のパク・クネ政府の対北・対日基調に対し「選択主義」だという批判もあるとし、中国との蜜月関係を追求する際、日本を疎かにするなど特定国家を選り好みしたと主張した。

 これらに対し、ソウル大学統一平和研究院のソ・ボヒョク教授は3日、国民日報との通話の中で「外交安保の目標を達成するには様々な政策手段があるが、現政府は特定の手段にだけ、全てをかけてしまっている」とし「多様な方法論がないうえ、“ネガティブ外交安保戦略”である」と指摘したほか、「対北・対日外交では“創造外交”が不足している」と付け加えたと報じた。

 また、他の専門家は「南北関係が良好であれば国際社会も協力的であり、6カ国協議の交渉のテーブルなどを設けてくれた」とした一方、「関係が悪化すれば、(韓国の)周辺国はお互いだけが理解するものの韓国政府に力を与えてはくれない」とし「南北関係が良好ではないから、米・中・日も韓国の立場を汲んでくれない」と述べたと報じた。(編集担当:李樹香)(イメージ写真提供:(C)Anton Balazh/123RF.COM)