中国メディアの爪游控は10日、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)について、韓国が米国の反対を押し切って参加を決めたことについて、「同盟国である米国の戦略的ニーズを満たしつつも、経済的利益において中国との関係も維持したいと願う韓国が揺れ動いている」と指摘する記事を掲載した。

 記事は、AIIBが米国など西側諸国が主導する国際通貨基金やアジア開発銀行の競合相手になる可能性があることを指摘し、韓国はAIIB以外にも頭の痛い問題を抱えていると指摘。

 続けて、米国が韓国領土内に「高高度防衛ミサイル(THAAD)」を配備する可能性について中国が「地域の平和と安定を破壊する」として反対していることを紹介。さらに、米国が日本との関係改善を韓国に求めていることを紹介した。

 続けて、理論上では米国および韓国にとってTHAADは北朝鮮による脅威に対応することが目的だとしつつも実際には「中国に対する威嚇にもつながる」と主張。朝鮮半島は19世紀からずっと大国が争ってきた地政学的に独特な地域であるとし、今なお朝鮮半島は「中国、米国、日本、ロシアにとって戦略的バランスを担う重要な場所」と論じた。

 また記事は、日本と韓国の冷え込んだ関係が韓国の外交をさらに複雑にしているとし、米国にとって日韓両国はともに重要な同盟国であり、日韓両国の関係が悪化することは米国のアジアでの影響力拡大に悪影響を及ぼすためと指摘。さらに、「米国を刺激できないものの、歴史問題などで対立する日本に屈服したと認識されるわけにもいかず、韓国は難しい選択を迫られている」と論じた。

 韓国は歴史的に大陸の強い影響を受け続けたため、その場その場で「大なる存在に事(つか)える」発想が強くなってしまったとの主張がある。いわゆる「事大主義」で、その発想の根底は「力の強いものに頼りさえすれば、利益が得られる」とも解釈できる。米中など大国のはざまで揺れ動く今の韓国外交を眺めると、かつての「事大外交」を思い出してしまう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)