中国人の「ビザなし訪日」が実現することになった。日本の法務大臣が指定するクルーズ船に乗っての来日が条件だ。

 入国管理局(日本)によると、中国人を対象にした措置ではなく、「指定したクルーズ船の乗客」が対象。入国管理局側は、指定されたクルーズ船の数を明らかにしていないが、上海紙の東方晨報は「中華泰山」、「コスタ・ヴィクトリア」など11隻の名を挙げた。

 船籍も中国とはかぎらず、コスタ・ヴィクトリアのようにイタリア船籍でアジアに配船されている船もある。

 中国側の寄港地は天津、上海、アモイ(浙江省)、舟山(浙江省)、煙台(山東省)で、うち上海から日本に向かう船は5隻という。

 同制度の適用は3月17日からとされるが、東方晨報は、実際の出港について「もっと遅くなる」と伝えた。上海市住民の場合、通常ならば同市内にある日本領事館を訪れてビザ発給を申請する必要があった。費用は200元(約3888円)程度で、1週間程度の時間が必要だったという。

 クルーズ船利用でビザが必要のない場合でも、上陸許可証の発行のためにある程度の費用と時間がかかるが、通常の方式よりかなり簡素化される。

 ビザなしで入国した場合、来日した際に利用していたクルーズ船に再び乗船して日本を離れることが求められるという。

 これまでは韓国で、クルーズ船でソウルや釜山を訪れる中国人が「ビザなし入国」を認められていた。日本と韓国がクルーズ船利用の中国人観光客の「取り合い」競争が激化することになる。

 中国人が来日に際してクルーズ船を利用する最大の理由が「購入品の持ち帰りの制限がきわめてゆるい」ことだ。航空機利用の場合、日本国内で買い求めるのは炊飯器や洗浄機能付き便座、さらに医薬品や化粧品や雑貨類が多かったが、クルーズ船を利用する中国人は日本で洗濯機や冷蔵庫を購入することも珍しくない。

 2月18日から1週間の春節(旧正月)連休は、多くの中国人が日本を訪れ、日本製品を大量に購入したことが注目された。中国の旅行業者は3月下旬ごろからの日本旅行を「ちょうど桜の季節。旅行にも適した気候」、「円安も続いている」などと宣伝し、集客に力を入れいている。(編集担当:如月隼人)

 写真は、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)における、中国中央テレビの微博の公式アカウントに掲載された投稿。「クルーズ船で日本へ、ビザ免除だ!」と伝えた。