イラン・イスラム中央銀行は現地時間24日、貿易決済通貨としての米ドルの使用を取りやめると発表した。今後は中国の人民元、ユーロ、トルコリラ、ロシアのルーブル、韓国のウォンなどによる決済を行うという。

 イランは多くの国と通貨スワップ協定を結ぶことを考えており、早急に交渉に取り組む考えと言う。トルコのゼイベクチ経済相は12月、イランとの通貨スワップ協定を結ぶ考えを示したとされる。

 中国はイランから大量の原油を輸入している。2013年実績で、輸入量が最も多かったのはサウジアラビアで約5032万トン。以下、アンゴラ、ベネズエラ、オマーン、ロシアと続き、イランは国別で第6位の1527万トンを輸入した。

 一方、イランにとって中国は最大の石油輸出相手だ。核開発問題に絡み、欧米諸国などがイランに対する経済制裁を実施。米国はイランからの原油輸入停止を呼びかけている。

 日本は米国に配慮しつつ、イランからの原油輸入を抑制している。中国は2014年1-11月実績で、イランからの原油輸入を前年同期比29%増の2490万トンと、2011年以来の最高レベルとした。

 イランにとって中国は、極めて重要な「外貨獲得先」であり、貿易決済通貨の筆頭に「人民元」を挙げたのは、当然の成り行きと言える。

 一方で、中国は人民元の国際化を進めている。そのため、イランが人民元を貿易決済通貨として重視することは、中国の「通貨戦略」とっても“追い風”ということになる。(編集担当:如月隼人)