雲南省楚雄市で27日午後、歩道橋の上から男が、自分の3歳の息子を地上に投げた。歩道橋は地面から5メートルほどの高さで、下は車道だった。男は酒に酔い、離婚をめぐって妻と言い争っていた。警察は男の身柄を拘束した。中国新聞社などが報じた。

 現場近くの駐車場に勤務している王さんによると、27日午後3時ごろ、歩道橋の上で男女が言い争いを始めた。両方とも大声だったという。しばらくして、男女と一緒に小さな男の子がいることが分かった。子どもはずっと泣いていた。しばらくして、男はいきなり、子どもの体をつかんで歩道橋の下に投げ捨てた。

 歩道橋の高さは地上から約5メートルで、交通量は少なかったが、下は車道だ。王さん自身はびっくりして動くことができなかったが、すぐ近くにいた人が車道に飛び出し、子どもを抱いて歩道に戻った。車が通りかかっていたら、考えることすら耐えられない、ひどいことになっていたはずという。

 子どもは泣き続けていた。左目のあたりが切れて、血が流れ出ていた。男女はすぐに、歩道橋から駆け下りてきた。女性が電話で、救急車の出動を求めた。男女は子どもの両親だった。両親とも子どもとともに病院に行ったが、警察官がやってきて男を連行した。

 女性によると、結婚して10年になり、10歳と3歳の男の子がいる。歩道橋から投げられたのは下の子。夫は大酒を飲み、家庭内で暴力をふるう。そのため、夫婦関係が悪くなった。15日にも夫に殴られたので、実家に戻った。

 数日前に、女性の父親が死去した。集まった親族に、子どものためにも、夫と仲直りをしてうまくやれと説得されたので、2日前に戻った。すると夫は27日の昼食時にまた大量の酒を飲み、2人で言い争いになった。双方とも離婚すると決意したので、手続きに向かう途中だった。

 歩道橋の上では連れてきていた3歳の男の子をどちらが引き取るかで争いになった。男が「自分を引き取る」と言い張った。男の子がいやだと言って、父親である男に抵抗すると、男はいきなり、自分の息子の体をつかんで、歩道橋の手すりの外に突き出した。

 男が女性に向かって、「オレがこいつを外に投げ出せるか、試してみるか」と言ったので、女性もつい「やれるものなら、やってみなさい」と言ってしまったという。女性は「本当に投げ落とすとは思わなかった」と後悔している。

 男の子を診た医師によると、擦り傷などはあるが、大きな問題は見られない。ただし、全身を検査したが、まだ数日間入院させて様子を見る必要があるという。

 具体的には報じられていないが、歩道橋の下には緑地帯がある。男の子はいったん、木の枝に引っかかるなどしてから、車道に落ちた可能性がある。

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 母親によると、事件があってから、男の子はおどおどして、言葉数が少なくなってしまった。突然、「パパはどうして、ボクを投げ落としたの?」などと言い出し、説明できないので、困っているという。女性は、「どんなことがあっても離婚します。ああいう人と一緒にやっていくことはできません」と述べた。

 弁護士によると、父親が間接故意障害罪に該当することは確実。また、「故意殺人罪」が適用される可能性もある。中国の法律では、他人に対して保護義務がある者が、保護対象が死亡する結果をもたらす状況を防止する義務を怠った場合、故意殺人罪が適用される場合があるからだ。

 同弁護士は、3歳の自分の息子を車道に落とした場合、落下時の負傷だけでなく、自動車に引かれて死亡という結果をもたらす状況に置いたと判断できるとの考えを示した。

 心理学の専門家によると、3歳にもなれば、かなりの認識能力を備えている。男の子には他人に対する恐怖心が発生していると考えられる。時間がたてば恐怖心そのものは徐々に解消していくと思われるが、今後2週間程度は、しっかりと観察する必要がある。もしも、男の子の性格に大きな変化が生じた場合には、心理的に大きな問題とならないよう、治療が必要になるという。(編集担当:如月隼人)