中国メディアの国際金融報は9月29日、高速鉄道プロジェクトがインドやタイ、マレーシアなどで進行していることを紹介しつつ、日本の新幹線と中国の高速鉄道が激しい受注競争を繰り広げていると伝えた。

 記事は、中国高速鉄道の強みは「中国政府の後押しがあること」および「建設コストの低さ」だと記事は指摘。さらに中国鉄路総公司の副総工程師(技術部門副責任者)の趙国堂氏の発言として、「中国高速鉄道はさまざまな天候・環境に適応できる」と主張、適応能力においても新幹線より優れていると論じた。

 また、中国工程院院士の王夢恕氏が「中国高速鉄道のレールは気温差が100℃に達しても変形はしないが、この技術は日本やドイツにもないもの」と主張したことを紹介。

 さらに、中国高速鉄道は設計最高速度が時速350-360キロ、営業速度が時速300キロであると主張、新幹線は設計最高速度が時速250キロに対して営業速度は時速200キロ程度に過ぎないとし、王夢恕氏が「日本の技術は中国に追いつくことはできない」と主張したことを伝えた。

 王夢恕氏の発言が伝わると、中国の大手検索サイト百度の掲示板では「日本の高速鉄道に関する技術は中国に及ばないらしい」とのスレッドが立てられたので覗いてみたところ、「2011年の、あの事故を忘れたのか?」という意見が多く寄せられていた。

 さらに、新幹線の信頼性の高さを知っている中国人も多く、「新幹線は開業以来、死亡事故はたった1度も起きていない」という指摘もあった。10月1日で開業50年を迎えた新幹線は運行中の事故による死者は1人も出ていない。東日本大震災による大地震ですら死亡事故が起きなかった新幹線は極めて高い信頼性を持つと言えよう。

 そのためか、「衝突事故のほか脱線や停電、漏油などの事故ばかりの中国高速鉄道が新幹線と比較の対象になるわけがない」との意見もあった。(編集担当:畠山栄)(イメージ写真は「CNSPHOTO」提供/2011年7月23日に中国の浙江省温州市の甬台温線で発生した高速鉄道の衝突・脱線事故)