中国メディア・中国新聞網は5日、1日に営業を開始した江蘇省無錫市の地下鉄で駅構内の切符売り場や列車内での飲食が禁止され、水さえも飲んではならないと規定されたことに対して市民から反発の声が出ていると報じた。

 記事は、同市が定めた規定の中に、地下鉄駅の切符売り場区域および列車内での飲食に対して100-300元(約1600-4800円)の罰金条項が設けられたことを紹介。しかも飲食の中には水の摂取も含まれており、「臭いの強い食べ物は理解できるが、なぜ水さえも口にしてはいけないのか」と市民から不満の声が出たと伝えた。

 市民の不満に対して地下鉄の職員は「駅や列車内には多くの精密機器があり、液体がかかると容易にショートして事故を引き起こしかねない。また、駅で人の流れの多い場所で水がこぼれると転倒事故が起きやすくなる。安全面を考慮して水の飲用も禁止した」と説明したという。

 記事は、駅のコンコースや出入口には「飲食禁止」の標識が掲出され、車内の電光掲示板でも警告メッセージが流れていたにもかかわらず、規定の存在を知らずに車内で食事を取る客が複数見られたと紹介。一部の駅のスタッフすら水を含めた飲食が禁止されていることを知らなかったと伝えた。

 臭いの強い物の飲食についてはともかくとして、水を飲むことまで禁じてしまうことにはいささか違和感を覚えざるを得ない。地下鉄職員は安全面での配慮をアピールしたが、それはペットボトルの水からさえも地下鉄の安全を守り切れない可能性があるという、市や運営サイドの自信のなさの表れではないだろうか。さもなくば、「マナーのなっていない現地市民には水を飲ませることすら危険」という意識が運営側にあるのか。

 現時点では厳密に罰則を適用することはないとのこと。しかし、ちょっと水をこぼしただけで安全が保障されない地下鉄には、できれば乗りたくないものだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)