中国では学年が秋から始まる関係で、大学などの入学試験はおおむね6月上旬に実施される。受験生には「お疲れ様。よい結果が出るといいね」と声をかけたいところだが、今年も「不正発覚」の知らせが飛びこんできた。中国中央電視台(中国中央テレビ、CCTV)は17日、湖北省武漢市で組織された大量の「替え玉」が河南省で受験していたと報じた。

 河南省当局によると、同省開封市杞県などで実施された入学受験で、165人の受験者が不正を行った。うち127人は「替え玉受験」だったという。会場内に設置した監視カメラの映像、受験願い作成時に提出された写真、試験会場で採取された指紋など、多くの情報を照合しての結果という。

 省当局は状況を警察に通報。警察が事件として捜査を始めた。中国では過去に、広東省で組織された「替え玉」が湖北省で受験するなどの事態も発生したことがある。また、少数民族の場合には点数について優遇措置があるため、漢族の学生が大量に、戸籍上の民族表示をチベット族などに偽造した例もある。不正の手法は「あれやこれやの、花盛り」状態だ。

 大量の不正が発覚したという杞県は「杞憂」の故事で有名。「杞の人が天が崩れ落ちてきはしないかと心配した」ということから、「心配する必要のないことをあれこれ心配すること」を指す(列子)。中国の人材育成について憂うことは、まったく杞憂ではなくなってきた。

 中国では5月ごろから、各地の大学の責任者についても「腐敗の疑い」で、取り調べが相次いでいる。(編集担当:如月隼人)