韓国の珍島(チンド)沖で発生した旅客船「セウォル号」の沈没事故において、韓国の検察はこのほど乗客を救助する義務を怠った船長ら船員15人を「遺棄致死罪」で起訴することを決定した。一方、韓国では犠牲者の遺族が自殺を図るケースが相次いでいるという。環球網が12日付で報じた。

 韓国メディアによると、検察と警察の合同捜査本部は11日、乗客の救助を怠り、先に避難したとしてセウォル号の船長をはじめとする船員15人を週内に起訴すると発表した。今回の沈没事故では11日夜までに275人が死亡、29人が行方不明となっているが、事故現場では高波などの影響で思うように捜索活動が進展していないという。

 また、韓国では事故で最愛の子どもを亡くした遺族が自殺を図るケースが相次いで発生している。9日、事故で娘を亡くした44歳の遺族が自殺しようと大量の睡眠薬を服用、11日深夜には、事故で息子を亡くした51歳の遺族が犠牲者を追悼する合同焼香所の付近で首を吊っている姿で発見され、病院に搬送された。

 こうした状況について、韓国自殺予防センターの鄭澤寿主任は、「遺族が沈没事故現場付近で過ごすということは、強いストレスと刺激を長時間受け続けるということ」と指摘、悲劇が重なっても不思議ではない状況にあるとの見解を示した。(編集担当:村山健二)