韓国の朴槿恵大統領と米国のオバマ大統領は25日、両国首脳会談を通じて米韓FTAの履行に向けた取り組みを強化することで合意した。この合意は電撃的であり、韓国の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)への参加に弾みをつけるものであるとして、複数の韓国メディアが28日、これを報じた。

 韓国政府は、今回の首脳会談を通じて、事実上、韓国のTPP参加支持を得た。表面的には、米韓両国間の「米韓FTA完全履行」と「TPP参加協力」とのお互いの要求を交換した形になったと指摘。

 専門家たちは、今回の首脳会談では米韓FTA完全履行の大きな障害の一つだった「原産地証明」が緩和したことから、TPP参加についても米国の支持を確保できると見ている。

 24日に開かれた日米首脳会談では、農産物市場開放などの問題で平行線をたどっている両国がTPPの合意に至らなかったため、日本のTPP参加は今年末まで遅れるとの見方が強まっている。それも韓国のTPP参加にとって追い風になるのではないかと考察した。

 現在、TPPは米国、日本、カナダ、メキシコ、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、ベトナム、ブルネイ、マレーシア、チリ、ペルーなど12カ国加盟国・交渉国となっているが、これらの経済規模は世界経済の38%に達しているため、その影響力は無視できないものであると解説した。

 しかし、TPP参加の最大の障害は農林畜産食品分野であり、これはきわめてデリケートな問題であると指摘。韓国産に比べて安価で高品質の農産物を生産する東南アジアの国々がTPP加盟国に多数含まれており、この分野に大きなダメージを与えるのではないかとの懸念も生まれている。

 そのため、韓国政府はTPP参加に向け、農家をはじめとする韓国国民への説得を強化しなければならないと伝えている。(編集担当:李信恵)