中国の温家宝首相が23日に招集した国務院常務会議で、投資についての企業の自主権を一層拡大することや、インフラ建設の分野で民間資本が参画するプロジェクトを奨励していくこと、市場の公平な競争を促進し、正常な秩序を維持する作業を実行することが決まった。国務院常務会議は中国中央政府である国務院の首相、副首相、国務委員、秘書長らによる会議。日本などにおける閣議に相当する。

 会議は、企業の投資自主権を持たせることは、市場の政府の関係をきちんと処理するための必然的要求との認識を示した。そのため、政府による許認可の範囲をさらに1歩、縮小させる。また、全国一律で利用できるインターネットにより、手続きの簡素化と時間短縮を図る。

 これまで政府や国有企業が自然な流れとして独占的な地位を保っていた分野について、投資者の多元化を推進する。

 会議は、「鉄道、港湾などの交通関連、新世代通信の分野、水力・風力・太陽発電などのクリーン・エネルギー、石油やガスのパイプラインや備蓄、新技術による石炭化学や石炭産業など80分野を指定して、幅広い種類の資本の参加を求める」、「石油・ガス探査、公共事業、水利、空港経営などの事業でも、民間資本への開放を進めていく」などで合意した。

 企業については、禁止、制限事項を一覧にし、それ以外は自由な活動を認める「ネガティブ・リスト」を、行政側には行使可能な権限をまとめた「権力リスト」の導入を進める。

 中国では、行政組織や担当者の「恣意的判断」が企業にとって「頭痛の種」になる場合が多いとの指摘がある。李首相は、企業にとっては「基本は自由」、行政にとっては「定められたこと以外には企業活動に干渉できない」という「経済と産業の土壌づくり」に力を入れている。

 経済活動における自由を拡大する一方で、企業が「『信を守ること』を奨励、『信を失うこと』を罰するメカニズムを形成する。市場競争の原則と消費者や労働者の合法的権益を損ねた企業の「ブラックリスト」を作成し、リストに加えられた企業には投融資、土地使用、入札などを制限するなど「経済的な罰」を与える。悪質な企業に対しては市場への参画の道を閉ざすという。(編集担当:如月隼人)