16日に発生した韓国旅客船沈没事故を受け、同国の観光業界では緊張が高まっている。

 韓国政府は内需を活性化させるため、今年から「観光週間」(5月1日から11日)を導入。しかしクルーズ旅行を中心に問い合わせやキャンセルが相次いでいるといい、今後の影響が懸念されている。複数の韓国メディアが報じた。

 今回事故を起こしたセウォル号は、仁川(インチョン)から済州島に向う途中で横転、沈没した。韓国では島を訪れるクルーズ旅行が近年人気を集めており、2013年の年間旅行人数は1178万人。17年には1582万人に上ると試算されていた。1―2泊するプランがメインで4―5月が繁忙期だ。

 しかし事故を受けて、予約のキャンセルや日程の変更、問い合わせが相次いでいる。韓国から海外に向かうクルーズ旅行を予約していた人や、韓国でのクルーズ旅行を予定していた外国人観光客からの問い合わせが多いという。

 仁川のある旅行会社は、韓国西部の白リョン島へ向かう旅行商品から、事故を起こした清海鎮海運の運行を除いた。

 別の旅行会社も、16日から清海鎮海運の船舶を利用した旅行商品の販売を全面的に中止し、すでに予約済の顧客には個別に日程の変更、中止の案内をするなどの対応に乗り出している。

 韓国文化体育観光省の関係者は「中央災難対策本部とは別に、文体省全体で緊急状況班を編成する方案を検討している」とし、「事故の収拾を最優先にしながら、春の旅行シーズンを迎えるので観光地の安全性チェックを大々的に行うつもりだ」と説明した。

 韓国旅行会社の関係者は「海外クルーズ旅行の予約キャンセルは少ないが、安全性に対する問い合わせの電話は鳴りやまない」、「船の代わりに飛行機を利用したいとのリクエストも多い」と話した。(編集担当:新川悠)