中国共産党系のメディア・人民網が先日、オンライン抗日ゲーム「打鬼子」をリリースして話題を集めた。これに合わせるかのように、昨年リリースされた中国初の抗日モバイルゲーム「大抗戦」が12日にリニューアルし、沖縄戦のコンテンツを追加するとともに安倍晋三首相をボスキャラクターとして登場させることが明らかになった。

 「大抗戦」は尖閣諸島の防空識別圏問題が起きた昨年11月末に発表されたもので、中国国内の抗日戦場を舞台に、日本兵や東條英機元首相や安倍首相の祖父である岸信介元首相などの「ボスキャラ」を倒していくというモバイルゲームだ。今のところアンドロイド版のみが提供されている。

 「大抗戦」のオフィシャルサイトは3日、12日にゲームをリニューアルして「沖縄島」のステージを追加すると発表。紹介記事は「沖縄は日本の防御の要、沖縄上陸戦は『門を破る戦い』だ」とし、ステージ上には一般兵士に混ざって小泉純一郎元首相、さらには安倍首相もボスキャラクターとして登場することを伝えた。

 紹介文はさらに、「血をたぎらせ、安倍を撃ち殺せ」などの過激な一文まで記された。

 このゲームを開発したのは、広東省にある「深セン中青宝」というインターネットコンテンツ開発企業。戦争ゲームを精力的にリリースしており、共産党革命を扱った「紅色ゲーム」のパイオニアとしても知られている。

 中華網は4日、人民網の「打鬼子」のリリースと「大抗戦」リニューアル発表のタイミングがほぼ同じだったことから、人民網が中青宝と協力関係を結んでいるのではないかとの声が挙がったと報じた。しかし今のところ、双方から協力にかんするコメントは出ていないという。(編集担当:今関忠馬)(写真は「中青宝」のニュースページに3日付で掲載されたリニューアルの告知記事)