1月7日に、106歳で天寿をまっとうした香港のメディア王こと邵逸夫(ランラン・ショー)氏。映画会社「邵氏兄弟電影公司(ショウ・ブラザーズ)」とテレビ局「TVB」の創設者であり、多額の寄付をしていた慈善家であった偉人を、親交の深かった成龍(ジャッキー・チェン)が偲び追悼メッセージを贈った。

 「ショーさんが亡くなったと知り、家族のみなさんへお悔やみの言葉を携帯メッセージで伝えました。知り合って50年以上になるので、一晩では語れないほどの思い出話があります。今まで季節の行事ごとに電話などで連絡していました。ショーさんは最近も部屋でテレビや映画を見ていて、寝ないし休まないお年寄りでした。香港映画の創始者でたくさんの芸能人を育ててきた恩人です。21歳の若かった僕のために、彼はロールスロイスで空港に迎えに来て、ペニンシュラホテルのワンフロワーを貸し切って会議をしました。その時“君もいつか、きっと同じことができる”と成功を信じ励ましてくれたんです」と、振り返ったジャッキー。「映画会社の嘉禾電影公司(ゴールデン・ハーベスト)の設立者の1人何冠昌(レナード・ホー)氏は亡くなりましたが、ショー氏も亡くなり、香港の映像界を発展させた2人を失ってしまいました」と悲しい表情を見せた。恩人が去ったさびしさを、かみしめていたかのようだった。

 ショー氏逝去の知らせを聞いた影響があるのか、アクションシーンをいつまで演じられるのかと最近は悩むことが多いとジャッキーは語っており、「もうすぐ60歳になるので、いつ止めるべきか毎日自問自答しています。中国で公開中の映画『警察故事2013』の興行収入が順調で、とてもうれしいのですが新作を撮影するのは、僕にとって冒険をしているよう。これからも映画を作り続けたい気持ちはありますが、いつまで演じればいいのか迷っています」と胸の内を語った。

 また息子の房祖名(ジェイシー・チャン)が、『警察故事2013』を見て涙を浮かべていたことに感動した、とジャッキーは報告。「息子は厳しくしつけていたので、学校に迎えに行くことなんて一度もしたことはありません。でも僕の職業と生活スタイルはこうなんだと自分の状況を通して来たので、申し訳ないと感じたこともありませんでした。以前は理解してくれなかった息子でしたが、自身が俳優になった現在では僕の気持ちをやっと理解してくれたようです」とうれしそうに語った。ジェイシーが認める作品を撮ることが、今のジャッキーにとって何よりの喜びのようだ。(編集担当:饒波貴子・黄珮君)(写真は「CNSPHOTO」提供、2013年6月撮影)